―――いや、やっぱり自分の疑心暗鬼に過ぎないのだ、と、私はそうも思い直してみた。
自分は少し気を廻し過ぎた、日記帳を二つに分けたこと、後の部分が二階の書棚に隠してあること、等々を、彼らがどうして知るはずがあろう。
私はそう思って一とまず安心し、その時はそれで済んだのであったが、………午後八時、敏子が関田町へ去ってしまうと、またそのことが気にかかった。
―――いや、やっぱり自分の疑心暗鬼に過ぎないのだ、と、私はそうも思い直してみた。
自分は少し気を廻し過ぎた、日記帳を二つに分けたこと、後の部分が二階の書棚に隠してあること、等々を、彼らがどうして知るはずがあろう。
私はそう思って一とまず安心し、その時はそれで済んだのであったが、………午後八時、敏子が関田町へ去ってしまうと、またそのことが気にかかった。