にもかかわらず、私は努めてそのことを人にも悟らせず、日記にも書かないようにしていた。
それは私の持ち前の陰険性のゆえでもあるが、それよりも、自分の方が娘よりも優れているという自信を持っていたところから、その自尊心を自ら傷つけたくなかったからであった。
なおもう一つ、私が敏子を嫉妬する理由のあること―――というのは、木村が彼女をも愛しているかも知れないという疑いのあること―――を、夫に知られるのを何よりも私は恐れた。
にもかかわらず、私は努めてそのことを人にも悟らせず、日記にも書かないようにしていた。
それは私の持ち前の陰険性のゆえでもあるが、それよりも、自分の方が娘よりも優れているという自信を持っていたところから、その自尊心を自ら傷つけたくなかったからであった。
なおもう一つ、私が敏子を嫉妬する理由のあること―――というのは、木村が彼女をも愛しているかも知れないという疑いのあること―――を、夫に知られるのを何よりも私は恐れた。