と、その後又幾月か過ぎて、或る五月雨の降る晩であった。
久振に御前で夜を更かしてから出て来ると、宵のうちは入梅らしくしょぼ/\降っていた雨が、俄かに大降りに降り出したので、此の雨を衝いて自分の家まで帰るのはえらく煩わしい気がしたが、その時ふっと、こう云う晩にかの人のもとを訪れてみたら、と、急に平中はそう思いついた。
それと云うのが、考えれば忌ま/\しいけれども、いったいかの人の此の間のようなやり方は、悪ふざけにしても少しく念が入り過ぎている。
と、その後又幾月か過ぎて、或る五月雨の降る晩であった。
久振に御前で夜を更かしてから出て来ると、宵のうちは入梅らしくしょぼ/\降っていた雨が、俄かに大降りに降り出したので、此の雨を衝いて自分の家まで帰るのはえらく煩わしい気がしたが、その時ふっと、こう云う晩にかの人のもとを訪れてみたら、と、急に平中はそう思いついた。
それと云うのが、考えれば忌ま/\しいけれども、いったいかの人の此の間のようなやり方は、悪ふざけにしても少しく念が入り過ぎている。