二人の間にこんな工合な問答が交されるのはそう珍しいことではなかった。
いつも時平が冷やかしにかゝると、最初のうちは存じませんの一点張りで、しらを切る平中なのであるが、だん/\深く問い詰めると、結局「知らないでもない」と云うような所へ落ちる。
それから又問い詰めて行くと、「文の遣り取りだけはした」となり、「一度逢ったことがある」となり、「実は五六度、………」となり、しまいには何も彼も白状する。
二人の間にこんな工合な問答が交されるのはそう珍しいことではなかった。
いつも時平が冷やかしにかゝると、最初のうちは存じませんの一点張りで、しらを切る平中なのであるが、だん/\深く問い詰めると、結局「知らないでもない」と云うような所へ落ちる。
それから又問い詰めて行くと、「文の遣り取りだけはした」となり、「一度逢ったことがある」となり、「実は五六度、………」となり、しまいには何も彼も白状する。