「どう申したらよいのでしょうかな」
と、平中はわざと気を持たせて、ニタ/\笑いを噛み殺しながら、仔細らしく首を傾げた。
こゝで此の二人が噂をしている「帥の大納言」とその北の方と云うのは如何なる人であるか、と云うのに、大納言は藤原国経のことで、閑院左大臣冬嗣の孫に当り、権中納言長良の嫡男である。
「どう申したらよいのでしょうかな」
と、平中はわざと気を持たせて、ニタ/\笑いを噛み殺しながら、仔細らしく首を傾げた。
こゝで此の二人が噂をしている「帥の大納言」とその北の方と云うのは如何なる人であるか、と云うのに、大納言は藤原国経のことで、閑院左大臣冬嗣の孫に当り、権中納言長良の嫡男である。