殊に思いもかけない時に、そう云う風に時平に尋ねられて見ると、又改めてその人のことが思い出されて来るのであった。
「いや、先程も申しました通り、お逢いしたのは一二度でございますので、たしかなことは申せませんけれども、すぐれてめでたい御器量であられることは、先ずほんとうでございますな」
と、まだ平中は何となく胡麻化しながら、少しずつ出し惜しみをするように云った。
殊に思いもかけない時に、そう云う風に時平に尋ねられて見ると、又改めてその人のことが思い出されて来るのであった。
「いや、先程も申しました通り、お逢いしたのは一二度でございますので、たしかなことは申せませんけれども、すぐれてめでたい御器量であられることは、先ずほんとうでございますな」
と、まだ平中は何となく胡麻化しながら、少しずつ出し惜しみをするように云った。