冷淡な世間と多忙な余は其後久しく「土」の事を忘れてゐた。
所がある時此間亡くなつた池邊君に會つて偶然話頭が小説に及んだ折、池邊君は何故「土」は出版にならないのだらうと云つて、大分長塚君の作を褒めてゐた。
池邊君は其當時「朝日」の主筆だつたので「土」は始から仕舞迄眼を通したのである。
冷淡な世間と多忙な余は其後久しく「土」の事を忘れてゐた。
所がある時此間亡くなつた池邊君に會つて偶然話頭が小説に及んだ折、池邊君は何故「土」は出版にならないのだらうと云つて、大分長塚君の作を褒めてゐた。
池邊君は其當時「朝日」の主筆だつたので「土」は始から仕舞迄眼を通したのである。