これは些かながら、そのおよろこびのしるしまでに差上げるのですが、何卒これらの品々を御受納なされて、よき初春をお迎えになって下さい」と、使者はそう云う口上を述べたが、なお附け足して、時平が正月の三箇日のうちに、大納言の館へ年賀に見えるであろうと云う意を伝えた。
「大臣が仰せられますには、自分の伯父御にこう云う長寿の人があるのは返す/″\も一門の栄誉である。
自分はかね/″\此の伯父御とゆっくり酒を酌み交して、共によろこびを分ち、且は養生の術をも授かり、且は健康にあやからせて戴きたいと存じながら、今日まで折がなくて過して来たので、是非近々にその念願を遂げたいのであるが、それには此の正月がよい機会である。