それでいて絶えず杯に満を引いて、いくらでも酒を呷っている。
管絃の合間々々に皆が催馬楽を謡うのであるが、左大臣の声の美しさと節廻しの巧さには、誰も及ぶ者がないように感ぜられる。
―――但し、これは北の方や附添いの女房たちが左様に感じた迄であって、時平が果して音曲の才を備えていたかどうか、別段それを證拠立てるような記録があるのではない。
それでいて絶えず杯に満を引いて、いくらでも酒を呷っている。
管絃の合間々々に皆が催馬楽を謡うのであるが、左大臣の声の美しさと節廻しの巧さには、誰も及ぶ者がないように感ぜられる。
―――但し、これは北の方や附添いの女房たちが左様に感じた迄であって、時平が果して音曲の才を備えていたかどうか、別段それを證拠立てるような記録があるのではない。