平中は、老人を不幸に陥れた元兇は自分であり、老人は何もそのことを知らずにいるのだと思うと、何と詫び言を云ってよいか分らないのであった。
だが人間は身勝手なもので、平中にして見れば、自分よりは老人の方が比較にならぬほど気の毒なことは分っていながら、馬鹿を見たのは誰よりも自分であると云う気がして、ひどく忌ま/\しいのであった。
それと云うのが、何分今云ったような事情もあって疎遠になったのであるから、もはやその人に興味を失ったとは云っても、実のところはまだ心底から忘れ去っていたのではなかった。
平中は、老人を不幸に陥れた元兇は自分であり、老人は何もそのことを知らずにいるのだと思うと、何と詫び言を云ってよいか分らないのであった。
だが人間は身勝手なもので、平中にして見れば、自分よりは老人の方が比較にならぬほど気の毒なことは分っていながら、馬鹿を見たのは誰よりも自分であると云う気がして、ひどく忌ま/\しいのであった。
それと云うのが、何分今云ったような事情もあって疎遠になったのであるから、もはやその人に興味を失ったとは云っても、実のところはまだ心底から忘れ去っていたのではなかった。