「何処へおいでになったのでしょう」
と、乳人や女房たちが額を鳩めて相談しながら溜息をついたり、それとなく人を出して捜索させたりしていることも珍しくなかった。
滋幹もそんな時には、子供は子供なりに胸を痛めたものであったが、二三日すると、夕方にひとりでひょっこり帰って来たこともあり、誰も気が付かぬうちに、部屋に戻って臥ていたこともあり、人に見付けられて連れて来られたこともあった。
「何処へおいでになったのでしょう」
と、乳人や女房たちが額を鳩めて相談しながら溜息をついたり、それとなく人を出して捜索させたりしていることも珍しくなかった。
滋幹もそんな時には、子供は子供なりに胸を痛めたものであったが、二三日すると、夕方にひとりでひょっこり帰って来たこともあり、誰も気が付かぬうちに、部屋に戻って臥ていたこともあり、人に見付けられて連れて来られたこともあった。