僧とは云うが寺男のような者で、上人に仕えていろ/\な雑用を勤めるのであったが、平素主人を大切にして、云いつけたことは一事をも違えず、まことに忠実な性質だったので、上人も少からず信頼していた。
かくて月日を送るうちに、此の男が毎日夕刻になると何処かへ行って見えなくなり、明くる朝早く帰って来るようになった。
それを知った上人は、多分夜な/\坂本へでも通うのであろうと思って、内心その男を甚しく憎んだ。
僧とは云うが寺男のような者で、上人に仕えていろ/\な雑用を勤めるのであったが、平素主人を大切にして、云いつけたことは一事をも違えず、まことに忠実な性質だったので、上人も少からず信頼していた。
かくて月日を送るうちに、此の男が毎日夕刻になると何処かへ行って見えなくなり、明くる朝早く帰って来るようになった。
それを知った上人は、多分夜な/\坂本へでも通うのであろうと思って、内心その男を甚しく憎んだ。