吉野口で乗りかえて、吉野駅まではガタガタの軽便鉄道があったが、それから先は吉野川に沿うた街道を徒歩で出かけた。
万葉集にある六田の淀、―――柳の渡しのあたりで道は二つに分れる。
右へ折れる方は花の名所の吉野山へかかり、橋を渡るとじきに下の千本になり、関屋の桜、蔵王権現、吉水院、中の千本、―――と、毎年春は花見客の雑沓する所である。
吉野口で乗りかえて、吉野駅まではガタガタの軽便鉄道があったが、それから先は吉野川に沿うた街道を徒歩で出かけた。
万葉集にある六田の淀、―――柳の渡しのあたりで道は二つに分れる。
右へ折れる方は花の名所の吉野山へかかり、橋を渡るとじきに下の千本になり、関屋の桜、蔵王権現、吉水院、中の千本、―――と、毎年春は花見客の雑沓する所である。