そう云う上﨟が実際この家に宿を求め、世を住み佗びていたかどうかを問う用はない。
せっかく主人が信じているなら信じるに任せておいたらよい。
強いて主人に同情をすれば、あるいはそれは静ではなく、南朝の姫宮方であったか、戦国頃の落人であったか、いずれにしてもこの家が富み栄えていた時分に、何か似寄りの事実があって、それへ静の伝説が紛れ込んだものかも知れない。
そう云う上﨟が実際この家に宿を求め、世を住み佗びていたかどうかを問う用はない。
せっかく主人が信じているなら信じるに任せておいたらよい。
強いて主人に同情をすれば、あるいはそれは静ではなく、南朝の姫宮方であったか、戦国頃の落人であったか、いずれにしてもこの家が富み栄えていた時分に、何か似寄りの事実があって、それへ静の伝説が紛れ込んだものかも知れない。