そして今ではそのおえいもおりとの夫も亡くなって、この家は息子の由松の代になり、さっき庭先で津村に応待した婦人がその由松の嫁であった。
そう云う訳で、おりとの母が存生の頃はすみ女に関する書類や手紙なども少しは保存してあったはずだが、もはや三代を経た今日となっては、ほとんどこれと云う品も残っていない。
―――と、おりと婆さんはそう語ってから、ふと思い出したように、立って仏壇の扉を開いて、位牌の傍に飾ってあった一葉の写真を持って来て示した。
そして今ではそのおえいもおりとの夫も亡くなって、この家は息子の由松の代になり、さっき庭先で津村に応待した婦人がその由松の嫁であった。
そう云う訳で、おりとの母が存生の頃はすみ女に関する書類や手紙なども少しは保存してあったはずだが、もはや三代を経た今日となっては、ほとんどこれと云う品も残っていない。
―――と、おりと婆さんはそう語ってから、ふと思い出したように、立って仏壇の扉を開いて、位牌の傍に飾ってあった一葉の写真を持って来て示した。