正直のところ、もし案内者が一緒でなかったら、私はとうにあの二の股の丸木橋の辺で引っ返したかも知れなかった。
案内者の手前きまりが悪いのと、一歩進んだら後へ退くのも前へ出るのと同じように恐ろしいのとで、仕方がなしに顫える足を運んだのであった。
そう云う訳で、その谷あいの秋色は素晴らしい眺めであったけれども、足もとばかり視詰めていた私は、おりおり眼の前を飛び立つ四十雀の羽音に驚かされたくらいのことで、耻かしながらその風景を細叙する資格がない。
正直のところ、もし案内者が一緒でなかったら、私はとうにあの二の股の丸木橋の辺で引っ返したかも知れなかった。
案内者の手前きまりが悪いのと、一歩進んだら後へ退くのも前へ出るのと同じように恐ろしいのとで、仕方がなしに顫える足を運んだのであった。
そう云う訳で、その谷あいの秋色は素晴らしい眺めであったけれども、足もとばかり視詰めていた私は、おりおり眼の前を飛び立つ四十雀の羽音に驚かされたくらいのことで、耻かしながらその風景を細叙する資格がない。