つゞく三つのお乗りものにはさんにんの姫たちが乳母とごいっしょにお召しになりまして、藤掛三河守と申す、お輿入れのおり織田家からついてまいりました奥向きの御けらいが、てぜいをつれて前後をおまもり申し上げ、そのほかに二三十人のお女中がたがおともをいたして小谷をあとになされました。
ながまさ公は御のりものゝきわまでおみおくりに出られまして、そのあさはもうこれを最後の御しょうぞくで、くろいとおどしのおんよろいにきんらんの袈裟をかけていらしったそうでござります。
いよ/\おのりものをかき上げますとき、「ではあとをたのんだぞ、たっしゃでくらせよ」とおことばをおかけになりましたのがゆうきのはりきったさわやかなおこえでござりました。