さいわい三人のお子たちはどなたもおたっしゃにおそだちなされ、おんみのたけも日ましにおのびになりまして、いちばんおちいさい小督どのなども最早やおひとりであんよをなされたり、かたことまぜりにものを仰っしゃったりなされましたので、それをごらんあそばすにつけても亡き夫が御ぞんしょうであられたならばと、またおんなげきのたねでござりました。
べっしておふくろさまとしましては、まんぷく丸どのゝ御さいごのことをお忘れなく、いつまでもおいたみなされていらっしゃいましたが、なにぶん御自分のあさはかさから現在のお子を敵におわたしなされまして、あゝいうおかあいそうなことになったのでござりますから、だました人もうらめしく、だまされたわが身もくちおしく、なか/\おあきらめになれなかったらしゅうござります。
それに福田寺へおあずけなされた末の若君もいまはどうしていらっしゃるやら。