それをおかして、あのゆきのふるなかをこちらへ逃げていらっしゃいましたのは、筒井づゝのむかしこいしく、おちゃ/\どのゆえにいのちをまとになされましたか、まあそのへんでござりましたろうが、せっかくそれほどのおのぞみがあだになりましたのは笑止のいたりでござります。
さればもと/\おはつどのをおもらいなさるおぼしめしはござりませなんだのに、ときのはずみでそうなったのでござりましょうか。
もっともこのおりはまだいいなずけのおやくそくばかりでござりまして、御しゅうぎと申しましてもほんのうちわのおさかずきだけでござりました。