それで一味のかた/″\も気せいをくじかれましたうえにおい/\味方の御家らいしゅうが馳せつけてこられましたので、なか/\おくがたをうばい取るなどのだんではなく、かえってきりふせられましてやけ死んだものがおおいとのことでござりました。
そのおり三人のひめぎみたちはなおもおふくろさまにしがみついていらっしゃいましたのを、ぶんかさいどのが早く/\とせきたてられまして、「このかた/″\をおすくい申し敵のじんやへとゞけたものは何よりの忠義であるぞ」と、むらがるにんずの中へつきはなすようになされましたので、いあわせたものがおひとかたずつお抱き申しあげて逃げたのだそうで、「だからとのさまとおくがたとはあの火の中でじがいなすったことだろう、おれはそこまではみとゞけなかったが」と、そう申されるのでござります。
「ではほかのひめぎみたちはどこにいらっしゃるのです」と申しましたら、「おれたちの仲間が背中に負ってひとあしさきにこゝを通って行ったはずだ。