お前のせおっているおひいさまはいちばん強情で、しまいまでおくがたの袖をつかんではなされなかったのをむりやりに抱きあげて誰かの背中へのせたようだったが、その男はまたお前にわたして自分は火の中へとびこんでしまった。
なか/\かんしんな奴だったが、あれはおれたちの仲間ではなかったらしい」と申されるのです。
いったい「おれたちの仲間」というのはなんのことかとおもいましたら、上方ぜいがおくがたをうけとるために天守のちかくへしのびよって、ちょうろけんどのゝあいずを待っておりましたのだそうで、いま此のところをこんなにぞろ/\逃げてゆくのは、みんな裏ぎりの一味の者かそうでなければ上方ぜいのひと/″\ばかりなのでござりました。