武蔵守輝勝の甲冑の事、並びに松雪院絵姿の事
今桐生氏の子孫の家に蔵する所の輝勝の像を見るに、南蛮胴に黒糸縅の袖、草摺の附いた鎧を着、水牛の角のような巨大な脇立のある兜を被って、右の手に朱色の采旆を持ち、左の手をその親指が太刀の鞘に触れる程に大きく開いたまゝ膝の上に伏せ、毛沓を穿いた両足を前方に組み合わせて虎の皮の敷皮の上に端坐している。
もし甲冑を帯していなかったら、今少し体つきの工合なども分るのであろうが、惜しい哉此の服装ではたゞ顔だけしか見ることが出来ない。
武蔵守輝勝の甲冑の事、並びに松雪院絵姿の事
今桐生氏の子孫の家に蔵する所の輝勝の像を見るに、南蛮胴に黒糸縅の袖、草摺の附いた鎧を着、水牛の角のような巨大な脇立のある兜を被って、右の手に朱色の采旆を持ち、左の手をその親指が太刀の鞘に触れる程に大きく開いたまゝ膝の上に伏せ、毛沓を穿いた両足を前方に組み合わせて虎の皮の敷皮の上に端坐している。
もし甲冑を帯していなかったら、今少し体つきの工合なども分るのであろうが、惜しい哉此の服装ではたゞ顔だけしか見ることが出来ない。