法師丸は間一髪のところを逃れてまだ外囲いの篠垣を越えないうちに、方々の櫓や望楼から貝や太鼓を一時に鳴らし出すのを聞いた。
それと同時に彼方此方の小屋から夢を破られた者共が起きて来て、忽ち陣中の騒ぎになったが、その混雑が彼には一層都合がよかった。
彼は追い/\数が殖えて来る松明のあいだを巧みに潜り抜けながら、やがて自分でも篝り火の燃えさしを取って振りかざした。
法師丸は間一髪のところを逃れてまだ外囲いの篠垣を越えないうちに、方々の櫓や望楼から貝や太鼓を一時に鳴らし出すのを聞いた。
それと同時に彼方此方の小屋から夢を破られた者共が起きて来て、忽ち陣中の騒ぎになったが、その混雑が彼には一層都合がよかった。
彼は追い/\数が殖えて来る松明のあいだを巧みに潜り抜けながら、やがて自分でも篝り火の燃えさしを取って振りかざした。