そして最も濃い嫌疑をかけられたのは、「お局様」や「お部屋様」と呼ばれている側室の婦人たちであった。
と云うのは、大概大名の奥向きなどでは、正室の夫人よりも妾たちの方が寵遇されているものだのに、織部正は思い人を妻に迎えたゞけあって、夫婦仲が非常によい。
彼が二人も三人もの側室を置いているのは、半分はその頃の領主の習慣と、半分は彼自身の好色の惰勢に過ぎないので、現に正室との間には二人まで子を儲けながら、彼女たちには一人も生ませていないのを見ても、どんなに側室の連中が袖にされていたかゞ分る。
そして最も濃い嫌疑をかけられたのは、「お局様」や「お部屋様」と呼ばれている側室の婦人たちであった。
と云うのは、大概大名の奥向きなどでは、正室の夫人よりも妾たちの方が寵遇されているものだのに、織部正は思い人を妻に迎えたゞけあって、夫婦仲が非常によい。
彼が二人も三人もの側室を置いているのは、半分はその頃の領主の習慣と、半分は彼自身の好色の惰勢に過ぎないので、現に正室との間には二人まで子を儲けながら、彼女たちには一人も生ませていないのを見ても、どんなに側室の連中が袖にされていたかゞ分る。