「道阿弥話」が彼女を目して生れつき虐を好む婦人であったと為す所以は、主として此処に存するのであるが、「見し夜の夢」に依ると、彼女は河内介に向って下のように告白している。
そのとき桔梗の方おんなみだのうちに仰せけるは、世にわが身ほどうたてきものゝあるべきや、たとひ仇の子なりとも夫に持ちしうへからは憎からずおもひ侍るものを、かゝる恐ろしき復讐を企てぬるは、いかなる前世のやくそくにやあらん。
さらでだに女人は罪ふかきものときくからに定めし来世は地獄にやおち侍るべき。
「道阿弥話」が彼女を目して生れつき虐を好む婦人であったと為す所以は、主として此処に存するのであるが、「見し夜の夢」に依ると、彼女は河内介に向って下のように告白している。
そのとき桔梗の方おんなみだのうちに仰せけるは、世にわが身ほどうたてきものゝあるべきや、たとひ仇の子なりとも夫に持ちしうへからは憎からずおもひ侍るものを、かゝる恐ろしき復讐を企てぬるは、いかなる前世のやくそくにやあらん。
さらでだに女人は罪ふかきものときくからに定めし来世は地獄にやおち侍るべき。