松雪院は、いつになく真顔になった夫の様子に、凜々しい勇士の面目を認めたような気がして、思わず容を改めながら云った。
「女は戦場には出ないでもよい、だが、籠城の時はそれ相応に女の仕事があるものだよ」
―――河内介はそう云って、天文十八年の秋、自分が十三歳の折に経験した牡鹿山の籠城のことから説きはじめて、
松雪院は、いつになく真顔になった夫の様子に、凜々しい勇士の面目を認めたような気がして、思わず容を改めながら云った。
「女は戦場には出ないでもよい、だが、籠城の時はそれ相応に女の仕事があるものだよ」
―――河内介はそう云って、天文十八年の秋、自分が十三歳の折に経験した牡鹿山の籠城のことから説きはじめて、