「あッ、はッ、はッ、は、いや、なか/\面白い奴だ」
間もなくお久が剃刀の代りに紅筆を取り上げて、道阿弥の鼻のあたまを真っ赤な色に塗り潰すと、さすがに若い女どもは、つい今までの恐さを忘れて忍び笑いを洩らし始めた。
分けても松雪院は、その持ち前の花やかな声を張り上げて笑った。
「あッ、はッ、はッ、は、いや、なか/\面白い奴だ」
間もなくお久が剃刀の代りに紅筆を取り上げて、道阿弥の鼻のあたまを真っ赤な色に塗り潰すと、さすがに若い女どもは、つい今までの恐さを忘れて忍び笑いを洩らし始めた。
分けても松雪院は、その持ち前の花やかな声を張り上げて笑った。