これは道阿弥に取って、前の晩にも勝る苦行であった。
前の晩は宵の間の辛抱で、夜が更けてからは自由の体になれたのに、その晩は穴から首を出したまゝ夜中床下に立ちつくした訳なのである。
彼の手記に依って想像すると、その部屋は相当の廣間であったらしく、彼が首を出していた穴は略〻座敷の中央にあったように思われる。
これは道阿弥に取って、前の晩にも勝る苦行であった。
前の晩は宵の間の辛抱で、夜が更けてからは自由の体になれたのに、その晩は穴から首を出したまゝ夜中床下に立ちつくした訳なのである。
彼の手記に依って想像すると、その部屋は相当の廣間であったらしく、彼が首を出していた穴は略〻座敷の中央にあったように思われる。