しかしながら多くの女性、―――取り分け松雪院のような気高い品性の婦人にあっては、決してそのことが長続きしない。
彼女が「面はゆげに」罪を謝したと云う「道阿弥話」の記事は、いかに此の夫人が己れの悲しむべき過失を悔悟したかを語っている。
察するところ、彼女は夫の陰険な底意をはっきり見透した訳ではないが、彼の行為に何かしら不審な点があることを感じ、直覚的に、自分にもよく突き止められない恐怖と不安を覚えたのであろう。
しかしながら多くの女性、―――取り分け松雪院のような気高い品性の婦人にあっては、決してそのことが長続きしない。
彼女が「面はゆげに」罪を謝したと云う「道阿弥話」の記事は、いかに此の夫人が己れの悲しむべき過失を悔悟したかを語っている。
察するところ、彼女は夫の陰険な底意をはっきり見透した訳ではないが、彼の行為に何かしら不審な点があることを感じ、直覚的に、自分にもよく突き止められない恐怖と不安を覚えたのであろう。