先代の恩義はさることながら、彼等のような暗愚凡庸な君臣共に取って代るのに何の憚ることやあらん」―――公は折柄則重の書状を携えて来た筑摩家の使者を引見して、傲然とこう云い放った。
そして、「汝帰って此の趣を則重に告げ知らすべし」と、匇々に彼を追い返した。
此の時武州公は二十三歳であった。
先代の恩義はさることながら、彼等のような暗愚凡庸な君臣共に取って代るのに何の憚ることやあらん」―――公は折柄則重の書状を携えて来た筑摩家の使者を引見して、傲然とこう云い放った。
そして、「汝帰って此の趣を則重に告げ知らすべし」と、匇々に彼を追い返した。
此の時武州公は二十三歳であった。