そして、滑稽にして悲惨なる此の場面の主人公の腕を抑え、脚を抑えて、庭から裏山づたいに、間道の方へ運び出した。
されば、桔梗の方も此の時一緒に救い出されたことは云う迄もない。
しかしその真相を知っていた者は、当時奥御殿へ駈けつけた少数の兵があるのみで、檜垣衆も、横輪勢も、又武州公の麾下の大部分も、織部正夫妻は焼け死んでしまったものと信じていた。
そして、滑稽にして悲惨なる此の場面の主人公の腕を抑え、脚を抑えて、庭から裏山づたいに、間道の方へ運び出した。
されば、桔梗の方も此の時一緒に救い出されたことは云う迄もない。
しかしその真相を知っていた者は、当時奥御殿へ駈けつけた少数の兵があるのみで、檜垣衆も、横輪勢も、又武州公の麾下の大部分も、織部正夫妻は焼け死んでしまったものと信じていた。