わたしかって、ほんまいうたら夫の知らん間にたんと苦労しましたのんで、だんだん擦れて、ずるうなってたのんですが、夫にはそれ分らんと、いまだに子供や子供や思てます。
わたし最初それが口惜しいてなりませんでしたが、口惜しがるとなお馬鹿にしられるので、ようし、向が子供や思てるのんなら、何処までもそう思わして、油断さしてやれ、と、次第にそんな気イになりました。
うわべはいかにもやんちゃ装うて、都合の悪い時はだだこねたり甘えたりして、お腹の中では、ふん、人を子供や思てええ気イになってる、あんたこそお人好しのぼんぼんやないか。