それであのう、その前の日曜に夫と二人で苺狩に行たことが光子さんの手紙にありますでしょう。
その日は実はまた宝塚い行きたいなあ思てたとこい、「どうや、今日は天気ええよって鳴尾い行てめえへんか」いわれましたのんで、あいさには夫の機嫌取っといてやれ思いまして、イヤやなあ思いながら出かけたのんですけど、魂は光子さんのところ飛んで行てしもて、ちょっとも興乗りませなんだ。
恋いしさが募れば募るほど、なんやかやと話しかける夫がうるそうて、腹立たしいて、ろくさま返事もせんと一日ふさぎ込んでましたよって、その時からもう夫の方は一ぺん懲らしてやらんならんと考えたらしいのんです。