「ふん、ふん、分ってる、分ってる」いうて、そんなたわいないこと電話口で二、三十分もしゃべってます。
手紙なども内証で遣り取りしてたのんだんだんおおびらになって、光子さんから来ましたのん読みさしのまま机の上などい放り出しときます。
――尤も夫は人の手紙を偸み読みするような人間と違いますよって、それは安心してましたけど、そいでも前には読んでしもたら急いで箪笥の抽出しい入れて鍵かけといたんですのんに。
「ふん、ふん、分ってる、分ってる」いうて、そんなたわいないこと電話口で二、三十分もしゃべってます。
手紙なども内証で遣り取りしてたのんだんだんおおびらになって、光子さんから来ましたのん読みさしのまま机の上などい放り出しときます。
――尤も夫は人の手紙を偸み読みするような人間と違いますよって、それは安心してましたけど、そいでも前には読んでしもたら急いで箪笥の抽出しい入れて鍵かけといたんですのんに。