姉ちゃんはあてが死んだらええ思てんねんやろなあ。
「なんでそんなこというのん?
「そうかて、あてにこんな地獄みたいな苦しみさしとかんと、早楽にしてくれたらええのに、――姉ちゃんやったらお医者はんよりよう知ってるくせに、……」そないいい出したいうのんは、いつや私が「ほんちょっとした器具さいあったら何でもない」いうたことあったよってですけど、もう私にはさっきの「出る出る」いう騒ぎの時分から、今日のことがみんな狂言やいうことが分ってましたのんで、……ほんまいうたら、実はその前からだんだん気イ付いて来てながら、知って欺されてたのんで、光子さんかて私が欺されてる振りしてるのん見抜いてながら、何処までもずうずうしゅう芝居してはりましてん。