――奈良い着いたら直きに大軌の終点から乗合に乗って、若草山の麓まで行って、何しろこの前の時と違て薄曇った暑い日でしてんけど、びっしょり汗掻きながら頂辺まで登って行って、そいから山の上にある茶店で休んでるうちに、前の時蜜柑転こばしたりしたのん思い出して、ちょうど夏蜜柑売ってるのん買うて、二人でころころ転こばしましたら、下にいる鹿がビックリして逃げますねん。
「光ちゃん、お腹減ってエへんか。
「減ってるけど、もうちょっと此処にいてたいわ。
――奈良い着いたら直きに大軌の終点から乗合に乗って、若草山の麓まで行って、何しろこの前の時と違て薄曇った暑い日でしてんけど、びっしょり汗掻きながら頂辺まで登って行って、そいから山の上にある茶店で休んでるうちに、前の時蜜柑転こばしたりしたのん思い出して、ちょうど夏蜜柑売ってるのん買うて、二人でころころ転こばしましたら、下にいる鹿がビックリして逃げますねん。
「光ちゃん、お腹減ってエへんか。
「減ってるけど、もうちょっと此処にいてたいわ。