私は自分が光子さんに利用しられてることも、「姉ちゃん姉ちゃん」いわれながらその実馬鹿にしられてることも、感づいてましてん。
――はあ、そら、いつや光子さんがいうてなさったのんに、「異性の人に崇拝しられるより同性の人に崇拝しられる時が、自分は一番誇り感じる。
何でやいうたら、男の人が女の姿見て綺麗思うのん当り前や、女で女を迷わすこと出来る思うと、自分がそないまで綺麗のんかいなあいう気イして、嬉してたまらん」いうのんで、たしかにそういう虚栄心から、夫に対する私の愛を自分の方い奪いなさることに興味持ってなさったのんでしょうが、それにしたかって、光子さん自身の心は綿貫の方へ吸い取られてたことは、よう分ってましてん。