なんとか其処のとこもうちょっと考えて欲しい」いいましたら、「それは第三に規定したある通り、『弟ハタトイ結婚後トイエドモ姉ト光子トノ既ニ確立セラレタル関係ニ対シ何ラ異議ヲ申シ立ツルコトナシ』やさかい、家庭のためにお姉さん犠牲にするようなこと絶対にあれしませんけど、子供生れるいうことそない心配やったら、どうでもお姉さんの気イ済むように此処い書き加えときますが、どないしたらええのんです?
いいますのんで、「今光ちゃんのお腹にある子は結婚するのんに必要やさかい、それはしょうがないとして、結婚してからは子供生まんようにして頂戴」いいましてん。
そしたら暫く考えてて、「よろしいです、そないしましょう」いうて、「どんな工合に書いときましょか、こないこないの場合もありますし、こないこないの場合もありますし」と、いろいろ私の気イつかなんだことまで考えてくれて、――その、二枚目の紙の裏のとこいペンで書いたあるのん見て下さいませ、それがその時の書き入れですねん。