――私、その探偵の報告書あとで見せてもらいましたら、ずいぶん細かいとこまでも行き届いて調べられてて、そんなこと委しいに書いてありましてん。
そいで隠れ遊びしてる間に、「自分かて何も悲観することない」いう自信ついて、今度はしろとの女捜してるとこい光子さんが網に引っかかりなさった。
――これは想像ですねんけど、きっとそうに違いないやろいうのんで、そんな人間の玩具になった思たら、もうもう生きていられん気イして、ほんまにその時光子さんは死んでしまおか思いなさったそうですが、死ぬのんやったら恨みいうてから死んでやろいう覚悟しなさって、正式に結婚してくれへんか、あんたさいよかったらこっちはちゃんと親の許し得たあるねんし、と、そないいうたら何ちゅうか思ていいなさると、「僕かて望むとこですけど今は都合悪い」とか、「もう一、二年たってから」とか、何の彼のいうて胡麻化すのんで、「あんたほんまは、何年たっても結婚出来へんのんやろ」いうてやりなさった。