ところがちょうどそないなってる時にM家との縁談持ち上った。
――その時分光子さんがあの技芸学校い行ってなさったいうのんは、綿貫と会う機会作るためやったのんですが、私との間に同性愛やいう噂立ったのんは実は誰の仕業でもない、光子さん自身がそないいい触らしなさって、匿名のハガキ投書しなさったのんですねんて。
何でそんなことしなさったいうたら、縁談のこと聞いてからいうもん綿貫の焼餅が激しいて、そんなことあったら唯では置かん、今までの関係一切合財新聞い素ツ葉抜いてやるいうて脅迫しますし、それでのうても競争の形になってる市会議員の家の方で手エ廻して、光子さんのアラ捜しして、こっちの縁談滅茶々々にしょうとかかってるのんで、自分はもちろんM家い行こいう気イないさかい競争に負けるのんかめへんけど、そんなことから綿貫との秘密探り出されて、ぱっと知れ渡るようになったら、それが何より恐い。