あんたちゅうもんあることさい隠してたのんに、なんでそんなことしゃべる隙あるやろ。
あんた姉ちゃんに会うたんやったら大概様子で分ったやろのんに。
「いや、その様子に怪しいとこあった」いうて、自分がカマかけたりしますさかい人の態度まで疑ごうて、――それが、ただの嫌がらしと違て、綿貫にしたら疑がう訳あるいうのんは、自分かて光子さんと私との仲感づいてたように、私にしたかて綿貫と光子さんとの仲知らんといたいうはずがない、知って今まで焼餅も焼かんといたのんは、「あの男は不具な人間や」いうこと聞かされて安心してたのんやろ、そやなかったらまさか黙ってる訳あれへん、そない思て、それがお腹にありますのんで、私を笠屋町の宿屋に呼んだいうのんも、自分はしょっちゅうこんなとこで光子さんと会うてるぐらいで、性的欠陥のある男やないいうこと見せつけるつもりもあったのんです。