そないいいながら、チクリと痛いとこ刺されたのんで、「何をいうのんか今日はあんた興奮してるで。
まあまあ、その話ゆっくり聞こ」いうて、照れ隠しにニヤニヤ笑て胡麻化してしもた。
けどそんなりで放っとくようなあっさりした男違いますよって、二、三日したら直きまた持ち出して、今度は下手に出て光子さんの機嫌取りながら、「あの奥様よっぽど怒ってたはずやのんにどんなこというて丸めたのんか、後学のために聞かして欲しい」とか、「そんな優しい顔しててあんたはえらい手管上手や」とか、「くろとも及ばん凄腕や」とか、いろいろなこというておだてたり皮肉いうたりしますのんで、ええ加減なとこで妥協しといた方がええ思いなさって、実はこないこないの計略で仲直りしたいうこと話してやりなさった。