光子さんにいわしたら、自分は強情張りやよってどない苦しいことあっても人に見透かされんように努めて来てんけど、そいでも姉ちゃんいうもんなかったらもっと陰気になってたやろのんに、姉ちゃんのお蔭で暗い運命に打ち克つだけの勇気出た、いつでも姉ちゃんの顔さい見てたら気が晴れ晴れして一切のこと忘れてたけど、今日ちゅう今日はどういう訳か悲しい思い込み上げて来て、意地にも辛抱出来んようになって、長いあいだ怺えてた涙の堰が一ぺんに切れた。
「なあ、姉ちゃん、どうぞどうぞ、……頼りにするのん姉ちゃんばっかりやさかい、こんな話聞いても愛憎尽かさんといてエな。
「なんで愛憎尽かすもんか。