そいでこないだ三人で松竹座い行った時にしたかって、「あんたそないひがんでんと一ぺん姉ちゃんに会うて御覧、そしたら姉ちゃんどんな人やか、あんたの秘密知ってるかどうか、大概話しぶりでも分るやろ」いうて連れ出しなさって、そないしといたら、内証でけったいなこといわれたりする危険ないやろ思いなさったのんですけど、あんな工合に妙にこじれて口も利かなんだのんですと。
「そしたらあない空々しいしてて、蔭でそうッと手エ握ろいうことあの時から考えてたのんか知らんで」「そらどや知らんけど、あてがあの人放ったらかして姉ちゃんと逃げるのんやないかいうで、常時心配しててんし。
「きっとあてを道具に使て結婚さいしてしもたら、もうあんたみたいなもん用ないいうて放り出すつもりやってんなあ。