ま、二人が自白しましたのんはずっと後のことですさかい、初めはそんな深いとこまで考えんと、寝ながらぼんやり「裏切られた」いう感じ持ってて、お梅どん枕許いやって来て「奥様、もう安心だっせ、あんた所の旦那様何も彼も聴いてくれはりました」いうてくれた時も、嬉しいのん半分と口惜しいのん半分で、そない喜びもせえしませなんだのんで、二人も私に感付かれたこと薄々悟ってたらしいのんです。
そいでお医者はんに「もう起きられても大丈夫です」いわれたのん三日目エの晩で、浜寺引き揚げたのんは四日目エの朝でしてんけど、その時も光子さん「姉ちゃん、もう心配せんでもええし。
委しいこと明日あんたとこい行って相談しょうなあ」と、口ではそないいいながら、気イ咎めると見えて妙に態度余所々々しいて、夫の方も何や知らん光子さんと打ち合わせしたあるらしゅう、私連れて香櫨園い帰って来ますと、「用事溜ってるさかいこいからちょっと事務所い行て来る」いうて直きに出て行って、晩の八時過ぎに戻って来てからも、「晩の御飯済まして来た」いうたなり、私に話しかけられるのん恐がるようにしてますねん。