そいでその時はすっくり私らの計画通りに行った形で、たった一人貧乏鬮抽いたのんお梅どんで、「そんなことになってたのんに、お前附いてながら主人に知らさんいう法あるもんか」いわれて、暇出されてしもて、えらアい私ら恨んでて、――そら、まあ、あないに骨折らしときながら、其方の方い飛ばしり行くのん考えなんだのんは何といわれても手落ちですさかい、出て行く時にいろいろなもん買うてやったりして機嫌取りましてんけど、このお梅どんから後で意趣返しされるやなんて、夢にも思い寄りませなんでん。
夫は光子さんの家の方い、「もう御安心です」いうてやりましたのんで、お父さんわざわざ事務所にお礼に来なさるやら、お母さんも私のとこい来なさって、「どうぞどうぞ、あの通りの我が儘もんですさかい、ほんまの妹や思て面倒見てやっとくなはれ。
家ではあの児がお宅さんいさい上ってたら安心してます。