こっちは一所懸命に、ちょっとでも余計起きててやろ、寝たふりして見ててやろ思いますねんけど、寝返り打ったり横向きになったりしたらいかん、ちゃんと顔見えるように仰向きになってて欲しいいうて、両方の寝台のあいだに腰かけて、脇眼も振らんと二人の寝顔見守りながら、寝息うかごうたり、眼ばたきさしてみたり、心臓に手エあててみたり、いろいろなことして試しなさって、ほんまに寝入ってしまうまでは傍離れなされしません。
そないにせんかて何で今更夫婦の語らいしますやろ。
夫も私も今では放っとかれたかて手エ触れる気イも起れへんくらいで、これほど安全な男女いうたらあれしませんのんに、「そいでも何でも一つ部屋に寝るのんやったら薬飲ます。