取るに足らん迷信や思やはりますやろか?
なんせ綿貫はあない執念深い男ですやさかい、蔭で私ら呪てて、何ぞ恐い禁厭でもして、夫に生霊取り憑いてたかも分れしません。
それで私「あんた段々綿貫みたいになって来るわなあ」いうてやりますと、「自分でもそない思てる」いうて、「光ちゃん僕を第二の綿貫にするつもりやねん」いいますのんで、もうその時分の夫いうたら凡べての運命に従順になってしもてて、自分が第二の綿貫にさされること拒まんばっかりか、かいってそれ幸福に感じてるらしいて、薬飲むのんも、しまいには進んで飲まされること願うようになって来ましてん。