どうぞ姉ちゃんのと一緒に大事に預かっといて頂戴」いいなさって、私らにも身イの周りのもん整理しとくようにいいつけたりして、そいから二、三日目エの、十月二十八日の午後一時頃「いよいよ家の様子おかしい、今日帰ったら出られんようになりそうな」いうて来なさって、逃げて掴まえられたりしたらあかんさかい、いっそいつもの部屋で死のいいなさいましてん。
それで枕もとの壁にあの観音様の画像飾って、三人寄ってお線香上げて、「この観音様の手引やったら、あて死んだかて幸福や」と、私がそないいいましたら、「僕ら死んだら、この観音様『光子観音』いう名アつけて、みんなして拝んでくれたら浮かばれるやろ」と夫もいうて、彼の世い行ったらもう焼餅喧嘩せんと仲好う脇仏のように本尊の両側にひッついてまひょと、光子さん真ん中に入れて枕並べながら薬飲みましてん。
……はあ?