谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 そうしてみれば、彼は彼女に不足を感ずる何ものもないのである。 両手を腰の上へ廻してつづれの帯を結びながら、彼はしゃがんでいる妻の襟足を見た。 妻の膝の上には彼が好んで着るところの黒八丈の無双の羽織がひろがっていた。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア